高校生・中学生以下の部 讃井 康智さん
ライフイズテック株式会社 取締役
プログラミングなどのITを中心に、クリエイティブな
プロジェクト・ベースト・ラーニングを実践。
――讃井さんがこれまでどういうことに取り組まれてきたのか教えてください。
これまで約9年間にわたり、中高生が、ITで色々なものを作ったり課題を解決したり、といったことが学べるITキャンプ・スクールをやってきました。今まで累計で4万3千人くらいの中高生が参加してくれていて、世界で2番目の規模になります。また、最近は中高生が地域課題をヒアリングし、その課題に対してアプリ・web・映像などを作るプロジェクト型の学習、CPBL(Creative Project Based Learning)にも取り組んでいます。
――地方創生☆政策アイデアコンテストに応募することの魅力について教えて下さい。
ライフイズテックで活動していて、中高生がITでものづくりをすることは、ただ学ぶとか、架空のものを作るということではなくて、実社会の課題を解決できるパワーを持つことだと感じています。ライフイズテックの場合は、アプリや映像、デザインなど、様々なもので周りの人を喜ばせたり、身近な学校の課題を解決したりする子ども達がたくさん出てきています。それと同様に、RESASのデータを使うことで、それを分かりやすく見せたり、新しい示唆を出したりすることで、中高生が導き出す新しい考え方やアイデアが、大人には気づかない課題解決に必ずつながると思っています。
――大人には思いつかないアイデアを、どのようにしたら考えられるか、アドバイスをいただけませんか。
私たちが大切にしていることは、半径50㎝の課題解決という言葉がありますが、要は自分から見えているところから考えることです。地域や街のこと、例えば、自分が好きな公園のことやその地域の学校のことなどは、実は中高生の方が大人より詳しかったりするんです。大きな分析に興味がある人はそれをするのもよいですが、まずは自分から見えている範囲からでいいと思います。皆さんが気づいていることの中には、大人が気づいてないことが絶対にあるので、ぜひ身近なところから課題解決を深掘りしてもらえたらなと思います。
――最後に、中高生に向けてメッセージをお願いします。
今の中高生には、特にITを使って何かを作ったり、課題を解決するポテンシャルについて、計り知れないものがあると思っています。私もそうなのですが、30代以上の大人は情報やプログラミングの教育を受けたことがないまま大人になっているのに対し、今の中高生は、RESASを含めて、ITを使って何かを作る機会があったり、情報に触れたりすることができる時代に生きている、ということです。そういった21世紀に生きている中高生が、まず何かをやったり、作ったりすると、大人も想像してないくらいの課題解決ができたり、中高生自身の可能性がグーッと広がってくることを、私も目の当たりにしてきました。RESASの今回のコンテストについても、周りの課題解決もあるのですが、皆さん自身の可能性を拡大できるチャンスだと思っています。難しいこともあると思いますが、まず一旦作ってみるという思いで応募してもらえるといいと思います。本当に難しく考えなくて大丈夫です。中高生のアイデアそのものが素晴らしいものですので、ぜひ応募してみてください!